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人生出来るだけ楽しい方がいい

年越し新海誠の感想

様々な意味でとてもしんどかった

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 12月31日 23:30 ~ 1/1 3:00

までAbemaTVで、過去の新海誠作品である

 

・秒速5センチメートル

・言の葉の庭

・雲のむこう、約束の場所

 

が一挙放送されていた。今回いろいろと死にそうになりながらもすべて観たのでつらつらと簡単に感想を。

 

まず、放送開始の時間が遅く、終わりも遅かったので事前に睡眠を取っておくつもりだったのだが、体が眠くなり始めたのが31日の21時頃というもうどうしようもない時間だったので、こりゃ寝ると起きれないな・・・と思って睡眠無しで挑んだ。終盤死んだ目してたと思う。

 

秒速5センチメートル

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短編3部構成のアニメ映画。

ネットでの評判では「キツい」と言われてたけど、実際見たら本当にキツくてマジかお前って感じだ。

シナリオ的には「現実味のある内容だな」と思った。実際に似たようなことは現実でもありそうな展開だし、あまりに「自然でリアルすぎる」背景描写が余計にそう感じせる。

 

第1話「桜花抄」

開幕からいろいろと絶望的な始まりをするけど、結果的には会えてよかった~~~!!あれでいなかったらマジでメンタル持って行かれてたかもしれない。あの後なんで明里の家じゃなくてそこら辺の小屋で寝たのかはよくわからない。駅から遠かったのだろうか。

別れ際

 

明里「貴樹君はこの先も大丈夫だとおもう」

 

僕「^^;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;」

 

完全にフラグかよ。

 

 

 

第2話「コスモナウト」

切なすぎ。

花苗がとても、もうね、キツイ。

この舞台は種子島なんだとはっきりわからせてくれる数々の描写が美しく、素晴らしかった。ロケットのシーンは最高。とても自然な雲の描写が頭にはっきりと残る。

貴樹は貴樹でヤバイ状態に陥ってるし、花苗は花苗でどうしようもない状態に陥っててワ~~~~~もう切ねえ~~~~!!!!!

 

 

 

第3話「秒速5センチメートル」

キツイ。

貴樹君はプログラマーになっていたけど、彼がタバコ吸ってるの見て驚いたし部屋に転がってるビールの空き缶も彼の今の状態を物語っているようだった。

そんな中明里の「来月は式もやるんだし」

 

えっ。

あっ、そっかあ・・・。

そう、なんだ・・・・。

 

 

 

 

 

 

そのまま死んだ目でずるずる見てたけど、終盤、明里が知らないオッサンの腕に抱きついて笑顔で歩いて行くシーンが目に入った時は過呼吸に陥った。殺す気かよ。

結局貴樹は第1話のアレ以降、一度も明里と再会すること無く、踏切のあのシーンを迎え、エンディング。

 

個人的には、「感動して涙を流す」ようなものでは無いけど、泣くとはまた違った感動があり、そしてあまりにもキツくて切ない内容が強く頭に残る作品だった。

今思えば当時は携帯電話なんて全然普及してなかったからなあ。

序盤のアツアツ具合からの急降下具合がすごい作品だった。見る人によって評価も全然変わると思う。

 

ちなみに僕がこの秒速5センチメートルを見ながら「ウ・・・・オオウ・・・・」とか言ってる間に年が明けた。

 

 

言の葉の庭

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個人的には今回の3作品の中で一番好きだった。

 

まず驚いたのが、「秒速5センチメートル」以上にはっきりと美しくなっている背景描写の数々。水面とその上まで生え伸びている木々の揺れ。雨、電車、その他もう諸々。

 

万葉集の和歌を用いた演出がすごく頭に残る。

そもそも、この言の葉の庭のヒロインであるユキちゃん先生ことユキノは、「君の名は。」にも教師として登場するのだが、逆に言えば僕はそれくらいの知識しか持ち合わせていない状態だったので。

 

登場していきなり朝からビール飲むわおつまみにチョコレート大量に持ち歩いてるわであなたこんな人だったの・・・・大丈夫かよ・・・・。

って思ったり、弁当作ったと思えば歯ごたえのある卵焼き作ったりと脳内イメージがガラガラ崩れていった。が。まあ、話を見るとね・・・・ウン・・・・・・そうね・・・・・。

 

孝雄が上級生に喧嘩ぶっ放しに行くところは内心のヒヤヒヤがハンパ無くて見るの止めたくなりそうになったので、強そうな先輩に2発殴られて終わってよかった。いやよくないけど。

 

そして最後の階段のシーン。最高だった。最高すぎてボロボロのボロに泣いた。

ユキノを嫌いになりたくて、ユキノに嫌われたくてボロクソに言葉を吐き続ける孝雄は見ていられなかった。

しかしあの後結局ユキノは引っ越したのだろう。そう思うとものすごい切なさがこみ上げてくる。

 

恐らくこの作品はブルーレイを近いうちに買うと思う。これもまた、「何度も見たくなるような作品」だった。

見た後だと予告編だけで「ウッ・・・・ウウウ・・・・」ってなる。

www.youtube.com

 

 

雲のむこう、約束の場所

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とても難しい話だった。

SF作品だが、SF要素とリアル要素がめちゃくちゃ自然に混ざり過ぎていて、理解するのに時間がかかった。

序盤は正直よく意味がわからなかったし、中盤辺りからようやく世界観を理解し始め、佐由理の秘密(?)がわかってから全体像が見えた。

かなり古い作品なのもあるが、世界観の解説が少ないため引き込まれにくい。

更に設定も粗く、ツッコミどころも多いとは思ったけど、「まあアニメだしな」で片付けれる人はいいんじゃないだろうか。僕はほぼそんな感じだけど、それでも「えっ」と思わなくも無い要素は多い。

それと、序盤は佐由理のことを名字で「沢渡」と呼んでいたのに、中盤2人が高校生になってから「佐由理」と呼ぶようになっていた。劇中各キャラの名前が書いてあるシーンが出てこないため、かなりわかりにくかった。また、当時のアニメ・声優事情は知らないが、ボソボソと喋る声が多く聞き取りにくいのもあった。

 

ただ全体を通して見れば、最終的に「話がわかれば」とてもいい作品だと感じた。

シナリオ上気になるのは細かい設定部分が主で、主体となる部分は出来ているんじゃないだろうか。

最後の佐由理が目覚める前後のセリフはとても感動した。

 

 

 

 

 

以上、3作品を一気に見たのだが、新海ワールドの意味がちょっとだけわかった気がする。

途中にも書いたけど、今回の中で一番気に入ったのは「言の葉の庭」

総合的に素晴らしかった。これはまた何度でも見たい。

また、言の葉の庭含め、今回の作品はすべて小説を買って読むつもり。

ストーリー補完もしたいし、「雲のむこう、約束の場所」はもう一度見るにはちょっとキツイ。

この3作品の要素を集約したものが「君の名は。」なんてのを見たことがあるが、まさにその通りだなと感じた。

君の名は。で新海誠を知った人、新海誠の他の作品を見てみたいと思っている方は上記3作品を見ればいいのではないだろうか。

ただ、君の名は。とはかなり違う味気があるので受け入れられるかどうかはまた別のお話。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり。